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2014年 05月 01日

経堂西通りの大阪のお好み焼き「ぼんち」が33年の歴史に幕を閉じました。

経堂西通りの大阪のお好み焼き「ぼんち」が、
33年の歴史に幕を閉じました。

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ぼくが通ったのは後半15年。
豪快な名物おかあさんと、飄々としたおとうさんのいる店の雰囲気は、
目を閉じると、隅々まで生っぽく思いだせます。

経堂西通りの大阪のお好み焼き「ぼんち」が33年の歴史に幕を閉じました。_b0185641_14454030.jpg


いまだから書けますが、
まだ20世紀だった夏の日、初めて「ぼんち」に入ったのは、
土曜日の17時過ぎでした。
ぼくはその日最初の客で、店に入ると、少しガス臭かった。
「スイマセン。ガスの臭いしますよ」と、ぼくが言うと、
「えーっ!ほんまかいな?」と、
言いながらおかあさんが奥から出てきて、
小上がりのガステーブルの下を覗き込んで、
「あ、ちょっと漏れてた」と言って、栓を閉じた。
「よかったですねー」と、ぼくが言うと。
おかあさんの口から飛び出てきた重低音の台詞は、
「あんた、それでも男か!」
でした。
続いて、
「そんなくらい怖がったら生きていかれへん」
そんな洗礼を受けながらも店に入り食べたお好み焼きは、
ふわふわさくっとした上品なお好み焼きでした。
そのうちテレビで阪神戦が始まり、
「あんた阪神ファンやろ?」と、言われ、
「そうです」と言うと、機嫌が良くなり、
気がつけば集まってきた常連さんと盛り上がっていました。
おかあさんは、布施の高井田出身。
同じ東大阪ということで、よくしてもらったり、
阪神が負けたら「あんたのせいや」と、頭をはたかれたり(笑)
9年前に亡くなられた時は、
成勝寺の葬儀で、阪神のユニフォームと一緒に棺に。
経堂の皆さんが続々と集まって、お別れを。
ぼくは、昇太師匠と参列したのですが、
師匠にとっても思い出深い場所だったようです。
近所のお店が何日かお客が少なくてヒマだと聞くと、
農大の柔道部員を引き連れ訪れて、
「あんたらいっぱい食べや!どんどん飲みや!」
と、おごる姿を何度も見ました。
よく考えたら、経堂は、そんな実話だらけの街です。
忘れないうちに、書きためておかないと。
写真のとんぺい焼きは、豚バラ。

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もちろん、オススメは、豚ロースで。
5年前のちょっと若いおとうさんと、
ちょっと若いこいさんの写真あります。
こちら!

コロッケも実は美味かった。

経堂西通りの大阪のお好み焼き「ぼんち」が33年の歴史に幕を閉じました。_b0185641_14474211.jpg


33年間お疲れさまでした!

by slowcomedy | 2014-05-01 14:51 | スロー・エッセイ


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